1. 都市科学部トップ
  2. ニュース & インフォメーション

都市科学部新入生オリエンテーション学部長挨拶

 新入生のみなさん、横浜国立大学都市科学部への入学おめでとうございます。都市科学部長の佐土原です。オリエンテーションにあたって、ひとことご挨拶させていただきます。

 本日、都市科学部では、都市社会共生学科 60名、建築学科 71名、都市基盤学科 50名、環境リスク共生学科 61名、合計 242名の第一期生を迎えました。都市科学部担当教職員一同、心から歓迎いたします。

 皆さんが入学された都市科学部は、横浜国立大学にとって、実に 50年ぶりとなる新学部です。どのような思いや考えをもって、横浜国立大学が都市科学部の設立・発足に至ったのかをお話ししたいと思います。

皆さんが日々、暮らしている都市、あるいはこれから大学生活をおくるこの横浜も大都市ですが、都市はさまざまな価値を生み出す舞台である一方、災害リスクや環境・エネルギー問題、社会的な摩擦の増大、政治・経済・文化の価値の混迷など、多くの課題を抱えています。人口減少超高齢化と都市の縮減もこれからますます顕在化します。近年、グローバルな都市間競争が加速していますが、2050年には世界人口の 6割以上が都市に集中すると予測されており、都市のあり方が人類の未来を左右すると言っても過言ではありません。このような都市について体系的な知識を身につけ、実践的に学んで、これからのよりよい都市づくり、都市社会構築をめざすのが都市科学部です。ちょうど横浜国立大学が立地する横浜市は、明治維新以来、日本の近代化を牽引してきた大都市ですが、新しい都市の時代を迎えている今日、その最先端を走っています。この横浜の地をはじめとして生きたフィールドで、最新の都市のあり方について実践的に学ぶことになります。

 都市科学部はご存知のとおり、4学科で構成されています。都市の主体である人に着目し、都市や都市社会のあり方について人文社会科学の視点から学ぶ都市社会共生学科、都市に暮し活動する人のための空間、ひいては人のつながりであるコミュニティや人々の生活像をデザインする建築学科、多岐にわたる都市の活動を支え、安全を確保する基盤施設をデザインしマネジメントする都市基盤学科、それらを取り巻く自然環境と社会環境、および持続可能な都市づくりについて学ぶ環境リスク共生学科の4学科です。都市のあり方を都市科学部の学生全員が学びながら、各学科の専門を深め、学科の内容が他の学科とどのように関係して都市全体が形作られているかについても理解しながら、各学科の専門を深めていくことになっています。

 これからの都市のあり方を都市科学部の学生全員が学ぶために、学部共通の基幹知科目というものを設けています。基幹知の内容を簡潔に表現すると、「グローバル・ローカル」、「リスク共生」、「イノベーション」の 3つです。
 「グローバル・ローカル」とは、都市のローカルな活動がグローバルな現象につながっている、あるいは、グローバルな現象が都市のローカルな現象に現われているという意味です。例えば都市で大量消費しているエネルギー消費に伴う CO2の排出が地球規模の温暖化を深刻化させる現象などです。
 また、「リスク共生」とは、都市は高層高密度化、情報化が進みますが、ますます便利になることに付随して、災害による被災の影響増大や、システムが機能停止した場合の影響が大きくなるということを認識し、どう対応するかを考えることです。このような便利さとリスクの両方のバランスを考えて、都市づくりを行う必要があります。
 また、「イノベーション」とは日本語に訳しにくいことばですが、あえて日本語にすると「革新」、あるいは新しい価値創造の源泉と言う意味かと思います。これからの都市は、イノベーションを生み出す場であるということ、そのための都市づくりや都市社会構築に関わることを学びます。

 ここでお話ししても、十分には理解できない深い内容ですので、早速、4月 7日(金)から始まる、1年生の必修科目「都市科学A」から B、 Cと、皆さんはこれらについて学ぶことになります。

 さて、これから始まる、社会に出る準備となる大学での学びは、これまでの高校での、与えられた問題への解答を出す学びから、大きく転換する必要があります。今日の社会はさまざまな課題に直面していますが、その課題を発見して自ら問題設定をし、どう解決するのか、その一連の方法を身につける必要があります。問題が複雑でとらえにくく、また解答がないものも少なくありません。ベストの解答ではなくても、少しでも改善していくことが重要で、そのためのさまざまなアプローチがあり、自分の専門と得意な能力を活かして、また人と協力しあって、それに到達すること、こうした方法を身につけていくことになります。そのためには、常に好奇心のアンテナを張って、多様な手段で情報や知識を得て、自ら能動的に動き、考え、創造的に応えていく大学生活をおくっていただきたいと思います。そして、横浜国立大学都市科学部第一期生として大きく成長し飛躍して、都市の未来を拓いていくことを期待しています。

 本日はまことにおめでとうございました。

平成 29年 4月 3日
都市科学部長 佐土原 聡


ページの先頭へ