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学部長から都市科学部生へのメッセージ

新入生のみなさん、まずは入学おめでとうございます。晴れて都市科学部生となったみなさんを教職員一同、心から歓迎します。また在学生のみなさん、新たな「学び」が始まる新学期を、やはりともに喜びたいと思います。

ご存知のように、2020年度の新学期授業は 5月 7日(木)から開始、かつ、現場での対面授業はなく、すべてを遠隔授業でおこなうこととなりました。

いま、教職員一同は遠隔授業に向けて準備を進めています。不慣れなところや直接対面ではない限界もむろんありますが、都市科学部にとっての新しい機会、新たなチャレンジともとらえて、全力をあげて準備に取り組んでいます。都市の未来へ向けてのみなさんの「学び」は、停止したままではなく、形式を変えながら前へ進んでいきます。

授業とはいつも、教員と学生がともに作り上げていくものです。教員が一方的に提供するだけのものではありません。そもそもコミュニケーションというものは、発する側と受けとめる側のどちらか一方だけで成立するのではなく、両方があって、両者の「あいだ」に成立するものです。その意味では、みなさんにも準備をお願いしたいと思います。

具体的には、ひとつは「ICT」関連の準備、そしてもうひとつは「気持ち」の準備です。遠隔授業はウェブやメールを基礎にしながら、複数の手段を通じておこなわれます。すでにお願いしてきた各個人での PCの準備と、インターネット環境の準備をお願いします。また、YNU ログインIDと YNUメールアカウントを使ってのシステム対応の準備をお願いします。

「気持ち」の準備というのは大げさかもしれませんが、遠隔授業でより良く学ぶためには、直接対面授業以上の集中力が必要になります。それは教材の文章なら文章をいつも以上に熟読し精読するチャンスでもじつはあるのですが、逆に集中力がなければ、得るものが減じてしまう可能性もあります。いつも以上に、あるいは、いつもとはちがうかたちで、価値ある何かをみなさんに得てもらうことを期待しています。そうした「気持ち」の準備をお願いします。いま多くの人がネガティブな「気持ち」になりがちですが、都市科学部は新たな「学び」に、できるだけポジティブに取り組んでいきたいと思っています。

私自身は、過去から現代まで約五百年の歴史(文化史)を研究する人間ですが、人と人とが直接まみえ、ともに集い、ともに食し、ともに楽しみ、ともに学ぶというかたちは、歴史における人類の普遍です。それが人間社会を豊かにしてきました。これまでの歴史においてその「減速」は幾度も幾度もありましたが、一種の修正を加えながら必ず復活しています。

みなさんとポジティブに、ともに、この都市科学部で学んでいきたいと思います。


2020年 4月 15日 都市科学部長 川添 裕

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